私は最近書店には行かない。いや行く暇があまりなかったといっていい。引っ越しやら、転職やらで時間がゆっくりした時間が取れなかったことも事実である。
それでも人の習慣は恐ろしい。書店に行かないと、人生の楽しみが見いだせず、自分がなぜか後退していくように思うのである。今までは書店には週2~3日は寄っていたからである。
書店は私のオアシスのようであり、行き詰ったときに、回答を与えてくれる道しるべでもある。
やっと新しい新居の近くの商業施設巡りも慣れたころ、書店によってみた。何気なく。
すると、目についたのが『50歳から花開く人、50歳で止まる人』という題であった。
この書名に私の目は止まった。
私の人生の岐路に立たされていたからでもある。私は今家業を継ぐということで、実家の仕事を手伝っている。
しかし、それが本当に自分のやりたいことなのか、毎日問い続けているからだ。両親を助けたいという義務感からは、家業だから継がなければと思う反面、このまま自分のやりたいという心を抑えて、このまま続けていくべきなのか。
そんなときであった。この本に出合ったのは。
1.50歳という転機
筆者の主張の中で、最も心に響いたのが、生活費いわゆる収入が途絶えても、やりたいことをする。深刻に思っているほど、どうにかなるものだというものだった。
人は常にやりたいことを抑えて、生活のため、生きていくためと、やりたくないことを耐え忍ぶことを余儀なくされることがある。
しかし、この本によれば、やりたこと、ふと思ったこと、チャレンジしたいことがあれば、やってみること。それを実際やってみて、自分に合わなければ、すぐに方向を転換すればいい。という。
”50歳からは、生活のために生きるのではなく、自分のやりたいことに、挑戦してみよ”というのである。
たしかに、今までは会社に所属しているから。もし辞めたら明日の生活の糧がなくなるから。子供を育てなければならないから。という理由で、思い切って一歩やりたことに踏み込めないケースが多々あると思う。
そういう人生を送ってきたとしても、
50歳からは、「やってみたいことを、まずはやってみよ」と筆者はアドバイスしている。
本の筆者も色々やってきた。カメラマン、日本語の先生、ライターなど。
2.収入との戦い
やりたいこと、さらには、そこに人に役立つことができること。この二つをあげている。
一番壁になるのが、「収入」ではないかと思う。
ただ、今の収入が途切れることへの不安があれば、仕事をしながら、自分のやりたいことをすればいいと思う。
私自信も紙に書きながら入念に将来や自分のあるべき姿を整理してみた。
すると
徐々に輪郭は整ってきた。
やはり実際に紙に書いてみることは大切だと実感した。
作家になること。英語で仕事をすること。絵画をすること。そして楽器をマスターすることであった。
そして見えてきたのが、今始めている、家業をしながら、将来は出版社を立ち上げることを目標とすることが見えてきた。
そして、もし今の現状が自分には合わないと思ったら、やってみることだ、という勇気も湧いてきた。
聖書にこんな言葉がある。
「求めよ、さらば与えられん。」
私はこの書籍を「神様から与えられた本」だと思った。
書籍というものは不思議なのもである。また
書店をぶらつくことで、自分にふさわしい「本」が与えられるものだと確信した。
日本の本屋は特に種類や分野も細部にわたっていて、読者の目を楽しませてくれる。
それを思うと、
私もいづれかは、そんな本屋に陳列されて、読者の目に触れる
さらに、読者の悩みを解決できる、本を書いてみたいと思った。
3.自分は何をしたいのか。
そのためには、「自分は何をしたいのか」をじっくり考えることだと思う。
50を過ぎて、後はゆったりと老後を過ごす。
それを言っていると、生きがいが湧いてこない。
これからが、今までの経験をもとに、結実を生んでいくときだ。
という心構えが必要だろう。
そのために私は常に、ノートとA4サイズの紙を用意している。
そこに簡単なメモをどんどん書き込む。
そこから、何かが見えてくる。
「メモ」の力とでもいえようか。
4.この書籍が教えてくれたこと
この本が教えてくれたこと
それは
「生きていく」のは何とかなるもの!
日本は生きていくためにはまず
仕事を探さなければと躍起になる。
また、学生であれば、就職
30~40代は転職
と、仕事探しに躍起になり、自分のしたいことを後回し
あるいは
あきらめて、毎日をただ生きていくためだけに過ごしてしまう。
やりたいことをすること。
まずは試してみる。そして、合わないと思ったら、軌道を修正すればいい。
この本に勇気を与えられた。
再度知的生活のパワーを感じた数日だった。
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