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本居宣長『古事記伝』を読む。仲哀天皇の巻。酒楽(さかくら)の歌。宣長の読む力を感じる。

記紀研究

『古事記伝』をしっかり読むこと。これが今後の課題だ。中々落ち着いて読むことが難しいが、落ち着いて一つ一つ読んでみたい。そんな欲にかられながら、ブログに記してみる。

於是、還上坐時、其御祖息長帶日賣命、釀待酒以獻。爾其御祖御歌曰、

許能美岐波 和賀美岐那良受 久志能加美 登許余邇伊麻須 伊波多多須 須久那美迦微能 加牟菩岐 本岐玖琉本斯 登余本岐 本岐母登本斯 麻都理許斯美岐叙 阿佐受袁勢 佐佐

如此歌而、獻大御酒。爾建內宿禰命、爲御子答歌曰、

許能美岐袁 迦美祁牟比登波 曾能都豆美 宇須邇多弖弖 宇多比都都 迦美祁禮迦母 麻比都都 迦美祁禮加母 許能美岐能 美岐能 阿夜邇宇多陀怒斯 佐佐

此者酒樂之歌也。

凡帶中津日子天皇之御年、伍拾貳歲。壬戌年六月十一日崩也。御陵在河內惠賀之長江也。皇后、御年一百歳崩、葬于狹城楯列陵也。

以上の内容を宣長の『古事記伝』を中心に見てみたい。

阿佐受袁勢(あさずをせ)

あさず:止さず 中止する意の動詞サスと同源か。

古事記伝:池川などの水の無くなりて、かるるを阿須といえば云々。あせしむるをあさすという。御盃をかわかさず、引き続き飲み賜えるの意なり。

古事記伝:袁勢(をせ)は飲めなり。

本岐母登本斯(ほぎもとほし):

古事記伝:もとほしというは、【もとほらすにて】廻らすなり、

麻都理許斯 美岐叙(まつりこし みきぞ):

古事記伝:奉り来しなり。【来しは、少毘古那神の来坐ることには非ず、御酒の来たるなり、】

意味:献上する、

阿佐受袁勢 佐佐

古事記伝:池川などお水の無くなりて、かるるを、あすあさすというべし。盃をかわかさず、引き続き飲み賜への意味なり、神楽(ささ)とも楽(ささ)とも書くるは神楽(かみあそび)にさあさあと唱ることあるゆえなり。

意味:盃の中のものをすっかりなくすまで飲み干してしまえ。

宇多陀怒斯 佐佐

古事記伝:うたただぬし ささ なり。事のいよいよ進みて甚だしくなるをいう言にて、うたてともうたたとも通わし。

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